仮想通貨が注目され、価格が下落し、期待を裏切られ、落胆し、阿鼻叫喚の現在において、なぜそこまで仮想通貨にのめりこんでしまうのか、良くも悪くも心を動かされてしまうのか心理学の分野とも関連させて考えてみました!完全に個人的な興味からです!
日本人の100人に1人くらいの割合で仮想通貨を持っています。大体100万人くらいです。正確な統計はありませんが、まだまだ多くないのかなぁというのが私としての感想です。会社でも何十人単位でも仮想通貨持っている人はほとんどいないです。(言わない人もいるでしょうけど。。)
ただ、この間、マックでカウンター席(向かい合えるようなやつ)で、ご飯を食べている時に目の前のカップルの男側が利確の説明→コインチェックの話→日本円での返金→税金かかる話をしていて妙に興味を持ってしまいましたね!その女性はあまり興味ないみたいでしたけど(~_~;)
話は脱線してしまいましたが、集団心理と仮想通貨に熱中してしまうこと、ギャンブル中毒と仮想通貨の2本立てで考えたいと思います。
集団心理と仮想通貨
人間は複数の人間が集まって集団になると、一人とは違う心理状態に変化をするようです。一人では考えなかったこと、一人では行わなかったことを集団になると行ってしまうのです。それは、正しいことだけでなく、悪いことでも同様に集団心理が働いてしまうのです。
ハロウィンを想像してもらえれば一番分かりやすいと思います。普段、仮装をしない人でも平気で仮装して街に繰り出すことが出来ますよね?当然、一人でも問題ないという人もいますが、それも集団心理に左右されない人ということで研究結果で出ているようです。
それらの集団になった時の心理について、社会心理学者のル・ボンは下記のように分類し提唱しています。
1.道徳性の低下
群衆に混ざると個人のモラルは最低レベルにまで低下し、無責任になり衝動的に行動しやすくなる。ある人が石を投げたり、物を壊したりすると多くの人が同調し、止められなくなる。
2.暗示にかかりやすくなる
群衆になると暗示にかかりやすくなり、正確な判断力が失われてしまう上に心理的な感染が顕著になってくる。たくさんの人が集まる場所で火事などがおきると、一斉にパニック状態になって非常口がいくつかあるにも関わらず、同じ出口にみんなが殺到したりするケースなどがこれに該当する。
3.思考が単純になる
個人では思慮深い人であっても群衆にまぎれることによって、無意識のうちに個人としてのアイデンティティが低下してしまい、モノの見方や考え方が単純になる。そのことで結果的に感情的な考え方や行動が顕著になってくる。
4.感情的な動揺が激しくなる
感情の動揺が強くなり、興奮状態に陥りやすくなる。音楽ライブなどはこのような群衆の興奮しやすい性質を上手く利用している好例と考えられる。
確かに、普段は冷静な判断をする人でも仮想通貨では間違った判断をしてしまうこともあります。また、仮想通貨自体をよく調べずに参入をしてしまうなど、仮想通貨への参加が簡単なことも多くの人が参加した要因でしょう。
また、SNSがあたりまえになっているため情報が目に入ることも多くなります。すると、メリットばかりが目に付き、記憶され、知らず知らずの内に興味を持ち、購入という行動に移ってしまいます。
仮想通貨取引所内でのチャット機能も正しい情報、誤った情報がどんどん更新されていくのでタイムレスで判断をしないといけない煽られている感覚にもなってしまいます。
このようにさまざまな要因が複合的に絡みあって仮想通貨は誰でも儲かる夢のような市場に見えてしまったのだと思います。私自身欲が出てしまって高値掴みで損したこともありますww
ギャンブル依存症と仮想通貨
2017年後半の仮想通貨は上昇トレンドだったため、寝て起きたら数万円儲かっていたことが連日おこっていました。自分の給料分を稼ぐなんて1日で出来てしまったなんて人も多くいました。
そんな時、脳内ではどんな反応があるのでしょうか。ギャンブルの時と照らし合わせて考えてみたいと思います。
人は何かにはまっている時には脳内に「βエンドルフィン」と「ドーパミン」が大量に出ると言います。人が安心した時や鎮痛、快感をもたらす効果があるといわれており「脳内麻薬」と称されています。
また、「セロトニン」という「ノルアドレナリン」や「ドーパミン」を調整して幸福感を生む成分も分泌されることでも”はまる”ということに大きく関わってきます。
パチンコの常連は、ホールに入る、パチンコのことを考えるだけでβエンドルフィンやセロトニンが増えて幸福感を得られます。当たる当たらないなど関係なくなってきてしまうんです。
そして、大当たりを引くと大量のドーパミンが出て興奮は最高潮に達します。これを繰り返すことで脳内では、「ギャンブル=最高の幸福を味わえるもの」としてインプットされるのです。
仮想通貨に例えると、価格が高騰すると脳内は興奮し、さらに多く稼ぐために資金を追加投入し、さらに価格が上がり含み益が増える、もしくは日本円に換金し大金を簡単に手にするという体験を何度も繰り返します。
価格が下落したとしても、しばらく経つと高騰をし危機感が薄れていきます。損切をしてもすぐに取り返せる、見極める目を持っていると勘違いをしてしまうのです。結果、ほとんどの人が現状を予測できずに損失を出してしまっているのです。
この経験で仮想通貨を辞める人も出ると思います。ですが、また、仮想通貨が盛り上がってくることがあれば、その時は当時の興奮を思い出し再度参入してくるかもしれません。一度美味しい思いをしてしまうと抜け出せないものです。
まとめ
儲かる話が世の中に出るころには儲かりづらくなっていることが多々あります。儲かっている人がさらに儲けるために仕掛けていることが多いからです。ですが、私も含め儲かる話に興味を持ってしまうことは仕方のないことだと思います。どう判断をするかは個人の自由です。集団に流されることなく判断をしていきたいところですね。